成長

かなり久しぶりの日記更新。

JTPAカンファレンスから帰ってきてから、息つく暇もないまま仕事に忙殺されて、気付いたら今になっていた感じです。

最近は、仕事が佳境というせいもあって、生活の95%が仕事みたいな感じになってる。少しづつ責任ある立場で仕事をするようになって、毎日ストレッチしながら仕事をしているので、日々壁を感じつつもきっと能力的には成長できるんだろうなと思って仕事をしてるんだけれど、あまりに仕事に集中しているせいで仕事場という狭い世界にしか触れていないという危惧もある。


今日は久しぶりの休み。汐留の喫茶店でブラッドオレンジを飲みながら本を読んでいたら、隣の席で30歳いかないぐらいの女性2人がジェスチャーも豊かに話をしていた。二人とも仲がいいのか、そもそもそういう性格なのかはわからないけれど、それぞれが正直に思っている考え・悩みを話合っていた。

2人が真剣に生きている様子が会話から伝わってきて、本を読んでいたのだけれど、途中からその話が気になってしょうがなかった。

仕事で周囲から認められているかどうかという不安や、恋愛の葛藤などなど、一人の人間・女性が感じるだろう当たり前の内容が会話されていた。
アウトプットが求められる仕事の世界に浸っていると、こういう当たり前のことをみんなが考えているという当たり前のことを忘れがちになってしまう。


まだ20代の未熟な自分のことを考えると、能力的な成長はもちろん必要不可欠だし、今はそれをとても求めている。

でも今本当に大事なのは、人間的な成長なんだと思う。みんなが何を考えて生きているのか、何を不安に思っているのか、何を幸せだと感じているのか、それを多く知りたい。沢山の人とコミュニケーション取ることを怠らずにいきたい。
最近ちょっと偏りすぎていたかもと反省。

JTPAカンファレンス

本日は、この旅本来の目的である、JTPAカンファレンスに参加した。
シリコンバレーで活躍している日本人が次々と講演やパネルディスカッションを通じて、シリコンバレーとはについて語ってくれた。
講演者は、昨日お話を伺った梅田望夫さん、バイオベンチャーを成功させた金島さんなどなどシリコンバレーを拠点に活躍する日本人。

いろんなことを聞き、いろんなことが印象に残ったが、結論としては、もう日本語圏で頑張っている限りは、刺激的で楽しい将来はないなということ。
グローバルな世界で活躍するためには、もう英語圏に出るしかない。
日本内で頑張るという選択肢も勿論あるが、今後の日本のことを考えると多分面白くない。


個人的な計画としては、今はITコンサルタントとして日本で頑張り、IT分野での経験を積み、3年後ぐらいにギアチェンジということで、アメリカにMBA留学に来ようと思う。
それが一番、自分にとって楽しい人生な気がする。


今は目の前のことに取り組んで、3年後ぐらいには留学という、極めてまともなストーリだが、地道に頑張ればもっとも実力もつく、ストーリだと思う。そうなることを想像するととてもワクワクするので、きっと良い選択なんだと思う。

梅田さん


シリコンバレーにやってきた。
ここに来たのは、いろんな刺激を受け、これからの自分の生き方を考えるきっかけを得たいから。
仕事は忙しく、放っておくと、目の前のことに終われ、あっという間に時間が過ぎていく。ここらで一回楔を打って、将来の方向性を考える機会を得たいなと。

10日間でいろんな人に会い、いろんな会社に見学に行き、いろんな所を見る予定。
会社の同期3人との4人旅。


飛行機を降りて向かうは、サンノゼ
一足先アメリカに来ていた同期と合流し、向かった先はミューズ・アソシエイツ。
「Web進化論」の著者である梅田氏に会いに行った。

初日から、いきなりメインディッシュという感じ。
久しぶりに人と会うのに少し緊張した。


以下にMTGの概要を示す。
◇梅田さんには譲れないものが2つあるとのこと。

  • 自分の名前で仕事をする。
  • 365日24時間、全ての時間の使い方を自分で決める。

◇(梅田さんは)消去法的に人生の選択をしてきた。自分の直感に従い、これは自分に合っていないと思った道を消去し、現在に至る。
◇ITはもうコモディティ化してしまった。これからは、ITだけで成功するのは難しい。IT+αという視点が必要。
◇特定の人達へのサービスを提供する人達が活躍する場はまだ沢山ある。不特定多数の人達へのサービス(GoogleAmazon)などのサービスは出尽くした感があり、今後の伸びは期待できない。
◇時代の波をうまく掴めば、成功することは容易になる。只、時代の波なんて考えずに、自分のやりたいことを貫き続けるという人生も良いと思う。
シリコンバレーに向いているのは、テクノロジーを愛している人か、日本が合わなくて飛び出した人。


僕は将来、社会インフラとなるようなシステムを作りたい。梅田さんが言う所の利用者側の視点に立ったシステムを作りたい。
結論としては、多分シリコンバレーで働くのは僕にとってのベストではない。むしろ活動範囲がグローバルなITコンサルタント会社に行くのが良いんだと思う。
利用者側に立った視点の強化ということで、ビジネスの勉強をもっとしたいと思った。勿論技術が基盤という軸は持ちつつ。

最後に自分にとって、譲れないものって何だろうって考えてみる。
それはずばり、「成長」だと思う。昔から、他人と較べてどうということではなく、成長ということに興味を抱いてきた。成長した後に見える景色の素晴らしさに、昔から(多分ある時期から)中毒になっている感がある。
その刺激を常に追い求めているというのが僕な気がする。
その感覚を追い求めることを放棄する人生は多分選べない。

仕事三昧

今週は本当に忙しかった。
僕はITコンサルタントの仕事をしており、現在は某流通会社の本部システムを作っている。
もうすぐリリースなのに、進捗が思ったよりあがっておらず、今週・来週で「気合を入れてテコ入れしよう期間」となったわけだ。
深夜まで仕事をして、タクシーで家に帰るまでの間、ボーっと外を眺めていると、クライアントの店がちらほら見える。疲れてぐったりしていても、気が抜けない気分になる。あまりあの帰り道はよくない。
しかし、こう緊張感のある期間だと、人間の本性というものが見えたりする。
なかなか面白い。
「人間を2つにわけると・・・」みたいな、言い回しはよく用いられるけれど、今の職場をそれで言うと「人間を2つにわけると、言い訳をする人間としない人間にわけられる」になると思う。
歯をくいしばって最後まで頑張る人もいれば、なんだかんだ口先の言い訳をして何もしない人もいる。
言い訳をする人間は、段々と自己不信に目が曇ってくる。残酷な瞬間だ。
頑張って最後までやり遂げようとしている人はやっぱり凄いなと思うし、信頼できる。
でもま〜人はそれぞれだし、それでいいんだろうなと思ったりもする。
明日からもやってやろう。

信じるか、信じないかしかない

「信じるか、信じないかしかない」
ロバート・レロイ・リップレイ


どんなに自信満々な人でも「次」の一回がどうなるかは、確率論でしかない。
確かに「次」やること(起こること)が決まっていて、その結果、あるいはそれに対する対処法に自信があるのなら、自信はある程度妥当なものなのかもしれない。

でも、例えそうだとしても、「次」起こることが確実にわかるわけではない。
自分を信じる、人を信じる、明日を信じるというレベルから、電車が時刻表通りに来る、目覚まし時計がちゃんと鳴るといったレベルまで万事そうだと思う。

でも、本当に大事なのは、客観的な事実がどうなるかではない。
自分がどういう人生を選択しているか、自分の人生をどう定義していくかということが本当は大事なんだと思う。
そういう意味では信じるということは、自分の人生を積み上げていく上で必要不可欠なもの。
「次」へのリスクから防御線を張って、「信じる」ことを避けるのは、自分の人生を放棄しているとまでは言わないけれど、受動的な気がする。
少なくても自分のことは信じていたいと思う。

最近読んだ本(2009/1/11〜12)

旅行(1/11〜12)に行ったと書いたが、その2日間は本を読む時間も取れたので、4冊ほど、読んだ。どれも面白かった。ジャンルに一貫性はないけれど。

1. チェ・ゲバラの記憶(フィデル・カストロ)
チェ・ゲバラは好きなので、多分日本に出てるゲバラの本はほとんど読んだと思う。
この本は初めて見た本だったので思わず買ってしまった。
著者がカストロってことで、期待したけれど、要はカストロゲバラを主題に演説した内容などを集めた本だった。ゲバラの映画がもうすぐ公開されるから、それに合わせて刊行した本という感じ。
意外だったのは、カストロゲバラについて、「静かで控えめ」「相手に反論されると自分を抑圧するタイプ」とコメントしていた所。
ゲバラというと意思が強いというイメージなので、自己主張が強いのかなと思ったらそうでもなかったよう。
ジョンレノンが存命中にゲバラのことを「当時、世界で一番格好良かった。」と評していたらしいけれど、やっぱりゲバラは格好良いなと改めて思いました。

2. コトラーマーケティング思考法(フィリップ・コトラー他)
従来のマーケンティング手法である「セグメンテーション+ポジショニング」の限界を示し、それを補完するラテラルマーケティングを提案。最近流行りのロジカル+想像力という方向性の考え方だけれど、「でも、結局想像的なアイデアを思いつくかなんてギャンブルでしょ?」という疑問を持ちがちな他の本とは違って、アイデアの考え方の具体論がきちんと書いてあった。でもそれが、この手法の限界を規定してしまってる気もするけれど。
本全体はかなりロジカルに書かれていて、読んでて楽しかったです。

3. 時の光の中で(浅利慶太)
劇団四季主催者である浅利慶太の半生を振り返りつつの交友録。
小澤征爾に始まり、佐藤栄作石原慎太郎寺山修司、・・・、中曽根康弘と続くその交友録は、とてもわくわくする内容だった。
書いてある内容が想像ではなく、事実であったという点が、逆に想像を掻き立てる。だから自伝って面白いんだと思う。
この本に出てくる人達の太っ腹さや個性には、自分はまだまだ未熟だなと感じさせる。
「昭和38年、人の心は豊かだったような気がする。」という一文が本文にあるが、それが納得できる内容だった。この思いは浅井氏が昔を思い出す際に思う正直な気持ちなんだろうし、この言葉から様々な出会いに感謝している氏の気持ちが伝わってくる。
昔を暖かい目で見つめる、そんな文章になっている。

4. 信念の奇跡(C・M・プリストル)
要は「強く念じれば叶う」という内容。
はい同意です。
流れ星が流れてる時に願い事を言えるぐらい、常に念じてる願い事があれば、やっぱりそれは無意識的or意識的に行動に繋がり、それが確率的に考えて成果に繋がるんじゃないかと、冷静に考えると思ったりする。
でも、本当はもっと深い事実があるのかもしれないね。

バトン

うちの両親が父方の祖父・祖母を旅行に招待した。

俺の家族5人と祖父・祖母の組み合わせ。

場所は茨城県のとある場所。

親父に「何で旅行の場所をここにしたの?」と聞いた所、「近かったから。」と、とてもじゃないが納得しかねる返事が返ってきた。近いだけなら候補は無限にあるだろう。
しばらくして、その宿泊施設は地ビールを作っていることが発覚。
親父が「地ビールってまずくて呑めないのばっかりだけど、ここのはおいしいんだよ。」と満足そうに語りながら、地ビールを呑んでいた。
そういうことね、という感じだった。

祖父はしばらく体調を崩していたけれど、最近やっと少し元気になった様子。
旅行好きな祖父だが、医者から飛行機に10時間以上乗ってはダメと言われたらしく、復調してからもそんなに遠くにはいけなくなったみたいだ。
でもそんなんで、へこたれる祖父ではなく、どうやら船旅に切り替えたらしい。
親父が地ビールに満足している中、祖父は最近行った、全長300m近い、カジノや沢山のレストランが入っている船での船旅の話をしてくれた。
そんな話の最中に、祖父は自分はもう長くはないんだという意味のことを言っていた。
あきらめているというか、受け入れているというか何ともいえない感じだった。

バトンは次へと渡される。次の走者は自分なんだなと感じた。

一人の人間の人生は詳細を覗くととても濃密で、畏怖と尊敬の念を感じざるをえなく、そんな人生がこの世の全ての人にもあって、時間軸で遡ってもどれだけの人生が今の世界を作ってきたかと思うと、あまりの凄さにぞっとする。

奇跡に感謝して、自分も正直に生きていこう。